また京都で1つ大好きなケーキ屋さんが姿を消した。
ケーキ屋さんは京都の南口にあって、駅からも10分か15分は歩く。
いつ行っても初めて見るような種類がいくつかあって、
最初に教えてもらったのは、
「熊本に本店がある」ということを知っている陶芸家さんだった。
夜遅くまで開いていて、お酒を出すこともある(出さないこともある)
立ちっぱなしで、椅子は無く、横に長い店だった。
外から覗くと、まだ残っているケーキが輝いてたし、
12時からと聞いて行くとまだ閉まってたりもした。
見た目ではわからない、甘い味も、すっぱい酸味も、
豆乳や牛乳やチーズやチョコレートにフルーツの味もした。
作ってる女性は目を見ると、少しだけ気持ちがにじむような感じだった。
コロナになってから、大好きなケーキ屋さんが閉まるのは2軒めで、
どちらもそこにしか無い味があった。
すごく香りのいい洋酒を使ってて、レシピも謎だった。
1件目はなにか他にやりたいことが出来たと言ってて、
最初夜遅かった営業時間が、朝早くなり、レシピが全部変わって、
それでも美味しかったけど、ある日急に閉まった。
カカオを砕く機会を買ったばっかりだったのに。
内に点いた灯りは消えなかったんだろう。
2件目は急に閉まった。
移転して、その後コロナになって、お酒も出せなかったかもしれない。
熊本に本店があることは知っているから、いつか食べに行こうと思う。
今ここにあるものを、ゆっくり食べて贅沢しようと思った。
好きだった店は何件か閉まっていった。
いろんな理由があったけれど、そこに行ったことを忘れないでおこう。