ミロコマチコさんの絵本のご紹介、続きです。
『ヒワとゾウガメ』(安東みきえ文・ミロコマチコ絵・佼成出版)
ある島に一頭だけいるゾウガメの背中で、
一羽のヒワがお喋りをします。
友達がいなくなる寂しさから、ゾウガメは口を閉ざしていましたが
ある日、ヒワが来なくなり、ゾウガメに不安が広がります。やがて、、、
他人との関わり合いで生まれる感情の動きを描く物語。
亀はミロコさんが、よく描く生きものでもあり、
目の表情が魅力的です。

『オレときいろ』(ミロコマチコ作絵・WAVW出版)
猫(オレ)の前に現れた「きいろ」を追いかけ回すけれど
捕まえられないばかりか、きいろは縦横無尽に増殖していく。
溢れんばかりの命の輝きと、気まぐれな猫が翻弄される
ユーモラスな展開。あっという間に、読者もきいろに、引き込まれていきます。
スピード感あふれる場面展開、緩急をつけた物語に、
読後感も明るく、楽しい1冊。
2015年ブラティスラヴァ世界絵本原画展「金のりんご賞」受賞!

『けもののにおいがしてきたぞ』(ミロコマチコ作絵・岩崎書店)
ミロコさんの最新刊絵本となる本作、
ここは けものみち むにむに じょわじょわ
くさばなたちが さわいでいる けもののにおいがしてきたぞ
アマゾンの奥地のような、極彩色の植物のむれのなか、
不思議な「けもの」たちが、音をたてて過ぎていきます。
ぺてぺて・みゃんみゃん・がむるばおう
ぞわりとするような、生の音と生きものたちのパレード。
大人も子どもも声に出して、読んでほしい絵本。